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コラム2022年10月11日

ELC①体験と振り返り

以前の記事でも紹介しました、組織行動学者のD.コルブが提唱する「経験学習モデル」によれば、
人が経験を通して学習するプロセスには、次の4つの要素があります。

1具体的経験(日々の仕事に取り組む中での具体的な経験を重ねること)
2省察(自分の経験を多様な観点から振り返って気づきを引き出すこと)
3概念化(自分なりの『自論』を形成すること)
4試行(自論を新しい状況のもとで実践してみること)

今回の記事では、特に「1.具体的経験」と「2.省察(振り返り)」にフォーカスを当ててみたいと思います。

 

・具体的経験

最初の経験とは、会議で新規プロジェクトのプレゼンをした、
社外研修を受講したなどの具体的な体験を指します。

 ここでの経験は、仕事の場面に限ったことではありません。
学生時代のクラブ活動やバイト体験などが、のちの振り返りの材料となることもあります。

 これは人から見聞きしたことではなく、
自分自身が主体的に考えて行動した経験であることがポイント。
自分ごととしての経験が、後の振り返り・概念化にも活きてきます。

 

・省察(振り返り)
何かしらの経験・体験をしたら、次は「振り返り」が重要です。
 気づきや学びのきっかけとなる経験の後は、
必ず「自分はこの経験から何を学んだか?」という振り返りを心がけましょう。
気づきや学びを深めるには、「具体的にはどういうことか?」と深める問いや、
「他に気づいたことはないか?」と広げる問いを立てるのが有効です。

 

【重要な「省察」】

この四つの要素の中でも注目したいのが、「省察」です。
日々の出来事や経験を振り返り、自分にとってのレッスンを引き出すことは、
人の持続的な成長に欠かせないことです。
そのためにも、自分と向き合い自己対話する時間を設けることが必要になりますし、
また他者からの問いかけやフィードバックがあれば、
多様な観点からの振り返りができ、視野の拡大につながることでしょう。

 

・「省察」(振り返り)がリーダーに特に必要な理由

省察(振り返り)は、組織を率いるリーダーにとっては、とりわけ重要です。
昨今の上司は、部下に対して高い要求をすることもないし、
言うべきことがあってもソフトな言い方で取り繕うなど、
優しいリーダーシップを発揮する方が多いようです。

なぜ、部下に対して厳しく毅然とした態度を取れないのでしょうか。
それは、リーダーとしての持論が充分に練られていないことが原因と思われます。

リーダーに求められる持論とは、
「我々の組織の使命は何か」
「事業を通じて誰にどのような価値を提供しているのか」
「なぜ、事業を発展させなければいけないのか」といった仕事観から、
「人はどうすれば成長するのか」
「どのような生き方をすることが幸せなのか」という人生観に至るまで、広範囲に及びます。

リーダーがこのような持論をもてば、
「何が正しいか」「何をするべきか」という判断の基軸が明らかになりますし、
行動することへの勇気も出てきて、厳しいリーダーシップを発揮できるようになるでしょう。

 

【ELC体験を進めるために】

学校及び企業において、リーダーとなる人材の育成は不可欠です。
実際に体験学習を行うに当たって、必ず必要なのがファシリテーター(司会・進行役)の存在です。
組織の課題点を見出し、具体的にどの体験を用いてどのように解決していくのか、しっかりと見極める必要があります。
無作為に体験学習を行なっても効果的ではありません。
むしろ逆効果になり組織が崩れる可能性もあります。

弊社NEQLIASでは、数多くの学校様や企業様に対し研修を行なっております。

優秀なファシリテーターを在籍させておりますので、
課題点や解決策を模索されている方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合せくださいませ。