一歩踏み出す体験〜コンフォートゾーン〜
コンフォートゾーンとは「安全な領域」や「快適な領域」という意味がある言葉で、
人間が成長するためにはこの安全な領域から抜け出す必要があるといわれています。
居心地がよい空間がいつまでも存続するのは、人間本能の恒常性が働くためで、
少し違った環境や困難を迎えると元の状態に戻そうとする力が働くためです。
【心の3つのゾーン】
人は成長する上で、3つの心理状態(ゾーン)に分かれると言います。
一度は受けたことがある「学校のテスト」で例えてみましょう。
・コンフォートゾーン
安心・安全なゾーンのことです。
慣れ親しんだ行動や空間にいることや、自身の得意な領域のことを言います。
例えば、自宅や自分の部屋、歩き慣れた道、テストでも得意な科目などはこのコンフォートゾーンにあたります。
・ストレッチ(ラーニング)ゾーン
ストレッチゾーンとは、コンフォートゾーンを抜け出した外側にあるゾーンのことです。
自分のスキルや能力があまり通用しない未知の領域のため、
簡単には達成できず心地が悪いと感じる心理状態です。
例えば普段歩かない道、初めて行く街、テストで苦手な科目はこのストレッチゾーンにあたります。
・パニックゾーン
パニックゾーンとは、ストレッチゾーンを抜け出した外側にあるゾーンのことです。
自分のスキルや知識では全く通用しないため、
不安やストレスを過度に感じ、思考が停止してしまう心理状態です。
初めて行く海外、予習・復習をしていない抜き打ちテストがこのパニックゾーンにあたります。
※この3つのゾーンは、人によって違います!
あくまでも例え話となりますので、自身の3つのゾーンを考えてみて下さい。
【一歩踏み出すメリット】
コンフォートゾーンとは不安にならない行動範囲のことで
つまり、いつも同じことをして、同じことを言い、
同じものを見て、同じものを食べてしまいます。
もちろん、それが悪いわけではありません。
誰でも慣れ親しんでいることに執着して当然です。
しかし、コンフォートゾーンをそのままに留めていると、
そこから広げるのは大変になります。
そんな生活をしているとそれなりの代償を払うことになります。
例えば、0歳児の赤ちゃんが、
コンフォートゾーンを広げる挑戦せずに、小さい領域のまま、
大人になったらどうなるでしょうか?
コンフォートゾーンを広げる言っても、極端なことをする必要はありません。
例えば、普段は緊張のあまり発言できない場で発言する、
苦手意識がある本を読むこと挑戦してみるなど、簡単なことからスタートでも問題ありません。
これがコンフォートゾーンを一歩出る、ストレッチゾーンへのチャレンジとなります。
すると、自分で自分の背中を押せるようになり、
より大きな(戦略的な)リスクを負うことが次第にできるようになります。
●具体的なメリット
コンフォートゾーンを広げることで得られると言われるメリットをご紹介致します。
1.内面が強くなる
同じことを何度も繰り返していながら、違う結果になることを期待するのは愚かです。
そんなことは誰でもわかっているはずなのに、まさにその愚かなことを日常生活の中で行いながら、
八方ふさがりと不幸感を感じている人たちがいます。
多少の緊張感を伴う新しいこと(例えば、新しい趣味を見つけたり、新しい友だちを作ることなど)を生活に取り入れると、内面が強くなります。
仮に失敗しても、将来のためになる経験ができますし、
そうした経験は、より有意義な生活につながる積み木の役割を果たします。
2.自信を持てるようになる
人間は生まれつき自信があるわけではありません。
自信は、目標の設定と達成を繰り返していくことで身につくスキルです。
自信をつけるためには、恐れに立ち向かい、リスクを冒す必要があります。
達成できる確信がないことを成し遂げる爽快感を知らない人はいないでしょう。
目標の設定と達成をたくさん重ねるほど、自信を持てるようになります。
3.変化に対する適応力が高くなる
コンフォートゾーンの中にいる時間が長くなるほど、未知の領域が怖くなります。
しかし、世界は急速に変化しており、変化を恐れる人は取り残される危険性があります。
コンフォートゾーンから抜け出した人は、変化を怖がりません。
むしろ、仕事で新しいプロジェクトを歓迎したり、新しい言語の習得に挑戦します。
そのような挑戦が、コンフォートゾーンの中にいては出会えない「成長の可能性」につながるかもしれません。
4.創造性が高まる
安全なレールから決して外れない生き方ほど創造性を損なうことはありません。
新しい考えやアイデア、物事を深堀する方法を楽しんで受け入れられない期間が続くほど、マンネリに陥ります。
新しいことに挑戦することで、創造力をかきたて、想像力を呼び覚ますことができます。
5.想像もしなかったことを達成できる
思い切って冒険したことがない人は、
自分の手に負えると思っている以上のことに挑戦するとどうなるのか知りようがありません。
成功者はみんなリスクを冒し、失敗し、立ち直り、再びリスクを冒す、ということを繰り返して何とか成功に辿り着いています。
安全な道をいつも選びたくなりますが、それでは未来に後悔という大きな代償を払うことになります。
人生の終末を迎えた人々にインタビューすると、「ずっとやりたかったことをしなかったことを後悔している」という言葉をよく聞きます。
「人生は死を迎える準備をするためにある」と言う人もいますが、
もしそれが本当なら、コンフォートゾーンを抜け出すべき最も説得力のある理由は、後悔の無い人生にするためとも言えます。
【まとめ】
コンフォートゾーンから抜け出すと、勇気や自信など、ポジティブなものがたくさん発見でき自身の可能性が広がります。
目標設定を明確にすることで、自分の行動が変わります。
まずは一歩を踏み出す勇気が必要です。
不安でも乗り越えた後を考えて、少しだけ厳しく自分を成長させてみませんか。
株式会社NEQLIASでは、優秀なファシリテーターが在籍しており、
皆様の「一歩踏み出す体験」を研修として行なっております。
ご興味がありましたらお気軽にお問合せください。