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コラム2022年11月29日

自分の「当たり前」が、他人の「当たり前」とは限らない

『~~という時には,〇〇して当たり前なのに,できないあの人はおかしい』

皆様はこのような感覚を持ったことはありますか。

 

【一度はこんな経験が…】
例えば,挨拶をしたのに返してもらえなかった時に,
『人に挨拶をされたら返すのが当たり前なのに,それもできないなんておかしな人。』、


他者に対して何か善いことをしたのにお礼を言ってもらえなかった時に,
『人に何かお世話になったらお礼を言うのが当たり前なのに,この人はなんて常識がないなー。』や、

 

他者に迷惑をかけられたのに謝ってもらえなかった時に,
『人に迷惑をかけたら謝るのが当たり前なのに,謝りもしないなんて考えれない。』

など、一度はどこかで思ったことがある方もいるかもしれません。
上記のような感覚を持ったことがある方に考えていただきたいのですが、

“あなたが思った「当たり前」は,間違いなく相手にとっても「当たり前」であり,絶対的な「原則」といえるものかどうか”

ということです。

 

【当たり前と言えるための「原則」】

「原則」は,以下の4つの要素を持っています(※スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」参照)

 ① 普遍的である(万国共通である)

 ② 不変的である(時代を選ばない)

 ③ 自明の理である(考えなくても感覚的に理解できる)

 ④ 意思に関係なく作用する

つまり「原則」とは、国や人種に関係なく、時代を問わず共通するもので、感覚的に誰しもが理解できるようなものであり、尚且つ誰の意思にも関係なく作用する法則を指します。

典型的な「原則」の例として、『嘘つきよりも正直者の方が信用される』というものがあります。

これは、嘘つきの方が他人に信用されやすい国や人種などはまずないのではないでしょうか。(①普遍性)

また、昔であれば嘘つきの方が信用された、ということも考えにくいです。(②不変性)

嘘つきよりも正直者の方が信用されるということは、考えなくても感覚的に理解できるかと思います。(③自明の理)

どれだけ「嘘つきの方が信用される」と人に信じ込ませようと思っても、そのような人の意思に関係なく、誰しもが「正直者の方が信用できる」と考えると思います。(④意思に関係なく作用する)

このような「原則」に当てはまることについて、それに反することがあったとすれば、それは相手の異常を疑っても良いと思います。

考える限り、非常に低い確率の例外的な状況と言えます。

上記の例でいえば,「嘘つきの方が絶対に信用できる!」と心から信じている人がいたような場合です。

これは,むしろ「なぜ?」と思うべきです。

 

では,このような「原則」に該当しない事柄の場合はどうでしょう。
それでも相手の感覚や反応を「異常である」と断言することはできますか。 

正直、それはとても危険な行為であり,お勧めできません。

「原則」に該当しない事柄であるということは、

・ 国や人種等によって変わりうる考え方(≠普遍性)

・ 時代によって変わりうる感覚(≠不変性)

・ 必ずしも誰しもにとって感覚的に理解できるものではない(≠自明の理)

・ 誰かの意思によって作用しない可能性がある(≠意思に関係なく作用する)

と言えるものだからです。

つまり,「原則」に該当しない事柄の場合,あなたにとって「当たり前」のことであっても,他者にとって「当たり前」といえるとは限らないわけです。

全てを決めつけることは難しいと思います。

上記の内容を瞬間的に考えて発言をしたり行動をしたりしている人は本当に限られた人たちかも知れません。

 

【価値観の違いであること】

今回お伝えしたいのは、「価値観が違う」ということです。

この価値観の違いというものを前提に他者と接するようにすると、

多くの人間関係の悩みはかなり軽減されるはずと我々は考えています。

夫の価値観、妻の価値観、子供の価値観、親の価値観、
兄弟(姉妹)の価値観、友人の価値観、上司の価値観、
部下の価値観、同僚の価値観、顧客の価値観、などなど、

みんなそれぞれ異なります。そして,そこに優劣はありません。

 あくまでも、自分の理想の価値観を追い求めている中で、自分の価値観である「当たり前」を他者に求めてしまい、攻撃的な発言や、相手を罵倒するような発言をしてしまうこともあります。

ですが、改めて考えて頂くと「価値観の違いがある」というのは皆様もお分かりいただけるのではないでしょうか。

自分の当たり前という価値観を押し付けて他者を責めてしまう。

そこから生まれる感情や行動は負の連鎖としかなりません。

今一度、ご自身の価値観を他人へ押し付けていないか、考えてみてください。

周囲にもそういった人がいないか、もしいるのであればこの記事をお勧めしてください。

 

【まとめ】

自分の当たり前は他人の当たり前とは違います。

それは価値観の違いです。ですが、この価値観の違いに気づき、他人の価値観を理解できるようになると、自分の価値観も広がり様々なことにチャレンジできるようになります。

私自身も、仕事をする上で経験のない業種から知らない価値観を教わることで、自分の能力の向上を身を持って体感しております。

しかし、誰もがこの価値観の違いに気づき、理解し吸収できるものではありません。

実際、私も当時の企業へ来ていたファシリテーターによる研修で理解することができました。


弊社、株式会社NEQLIASには優秀なファシリテーターが在籍しております。

当たり前とは何か、どう他人の価値観を理解するのか、そしてどのように自身の能力へと変換していくのかなど、研修プログラムを通じてお伝えしております。

もしご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。