小学生のゲーム依存症について
ゲームで適度に遊ぶ分には楽しみの一つになって良いのですが、度が過ぎると親も心配になってくるでしょう。
のめりこみ過ぎればゲーム依存症になるリスクもあります。
小学生にとって「適度に遊ぶ」は難しいことなので、親がゲーム使用を管理することは必須事項です。
ゲームへの依存は「ゲーム障害」という精神疾患につながるリスクがあります。
親がゲーム依存症を正しく知り、そうならないためのルールを作ることをおすすめします。
【ゲーム依存症(ゲーム障害)とは】
ゲームに依存することで日常生活に支障が出る状態のことを、ゲーム依存症といいます。
2019年にWHOによって正式な病気として認定されました。医学病名は「ゲーム障害」と言われています。
ゲーム依存はアルコール依存症、ギャンブル依存症など同じ精神疾患ですので、適切な治療が必要です。
韓国では2002年にゲームのやりすぎが原因で死亡事故も起きており、たかがゲームと軽く見ることはできません。
しかし現在は専門の医療機関が少なく、ゲーム依存にならないための予防が重要であるといえます。
【ゲーム依存症の小学生に見られる特徴】
ゲーム依存症が疑われる場合は、症状があてはまるかどうかをチェックしてみましょう。
・外遊びが減った
ゲーム依存症の小学生は、ゲームが楽しいため外遊びに魅力を感じない傾向があります。
室内に閉じこもり、ゲームばかりしていることが増えるでしょう。
また、体を動かさなくなり、同じ姿勢で長時間過ごすことになりかねませんので、頭痛や腰痛の症状が現れることも考えられます。
日頃、子どもが体調不良を訴えていないか注視してみましょう。
・いつも眠そう
夜中までゲームをしていて睡眠不足になりがちなのも、ゲーム依存症が疑われる症状の一つです。
夜はゲーム禁止と決めていたとしても、依存症になってしまうと隠れてでも遊んでしまいます。
結果的に生活リズム、睡眠リズムが乱れるので成長の妨げになるリスクもあるでしょう。
昼間眠ければ勉学や学校生活にも支障をきたすかもしれません。
・親との喧嘩が増えた
ゲームをやっていい時間など、家庭のルールを守らないと、親は注意をすることになります。
しかし、親に言われた子どもは、それでもゲームをやりたいので言うことをききません。
それを、親がまた注意をするので、子どもがどんどんイライラして喧嘩になります。
こうした悪循環で親子喧嘩が増えて家庭の雰囲気が悪くなると、子どもは家庭に嫌気がさしてますますゲームにのめり込みかねません。
・成績が下がった
ゲーム依存症になるとゲームが最優先で勉強がおろそかになるので成績は下がります。
宿題をやらなくても、学校の先生や親に怒られても、依存症になってしまうとそれらが気にならないのです。
成績が下がることは親子喧嘩の原因にもなり、喧嘩が増えればますます子どもがゲームをしたくなるという、悪循環に陥りやすいでしょう。
・ゲームのことばかり気にしている
ゲーム依存症になると、ゲームをしていなくてもゲームのことばかり考えるようになります。
ほかのことがどうでもよくなり、友達、家族、学校など、ゲーム以外のことに気を使わなくなるのです。
友達の間で孤立してしまい学校に行きたくなくなったり、友達との関係が崩れ始めたりすることで、ゲーム依存の状態に気付くこともあります。
・攻撃的になった
ゲームができないことでイライラして暴言を吐いたり、攻撃的な言動を取るようになったりしたらゲーム依存症を疑うべきかもしれません。
親としては暴力的なゲームをしているせいかと思うかもしれませんが、ゲームをたくさんする子どもが攻撃的になることと、ゲームの内容が暴力的であるか否かは関係がありません。
攻撃的になるのはゲームができないイライラが原因であることが多いようです。
【ゲームをする時のルールを作ろう】
お子さまがゲームをする場合、ルールを決めている家庭も多いのではないでしょうか。他の家庭には、どのようなルールがあるのか見ていきましょう。
・時間を決める
ゲームをする時間はルールとして決めている方が多いのではないでしょうか。平日と休日で時間を変える場合もあるようです。
・勉強や宿題を終わらせてからやる
ゲームを始める前に、勉強や宿題、お手伝いなどを済ませてくれると、親としても少し安心ですね。
・目や健康に配慮する
ゲームの画面を見続けることで、視力の低下が心配になってきます。また、プレイ中同じ姿勢をとり続けることで、姿勢の悪さや肩こりなども心配です。
・ゲームを行う場所を決める
部屋にこもってゲームをしてしまうと、ゲームの内容や時間などを把握することが難しくなってしまいます。リビングなど、目の届く場所でゲームをするなどと決めているようです。
【まとめ】
お子さまの年齢が上がったり、友人関係が変わったり、新しいゲームが出たり、お子さまのゲームとの関係は常に変わっていくため、親は柔軟に対応をしていく必要があります。
大切なのは現状の子どもの姿に目を向けて、困った様子がないか、荒れていないかを観察し、本人からの話をよく聞いてあげることです。
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