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コラム2023年12月19日

子どもの語彙力が低下傾向にある?

【語彙力とは】

語彙力とは「言葉を理解する力」と「言葉を使って相手に伝える力」のことだと言われております。
つまりこれは、語彙力の差が言葉の理解力と活用力の差につながります。
相手の言葉を理解しながら、自分の言葉を使って伝えることが「会話」ですが、
語彙力が低いと「会話」のキャッチボールがなかなか上手くいかないということになります。

 

【現代の子どもの語彙力は低下傾向】

子どもは新しい言葉を周りの人から聞いたり、本で読んだりして吸収して、意味や使い方を理解していきます。
自分の中に取り入れた言葉を実際に使えるようになるまでは時間がかかりますが、たくさんのことを経験したり見聞きしたりすることで、言葉の使い方や相手への伝え方を学んでいきます。

特に幼いころの子どもが接する機会が一番多いのが大人です。大人から言葉そのものや使い方を吸収していきます。
しかし、現代では家族や地域のコミュニティが縮小化傾向にあり、子どもが大人と接する機会も減っています。
祖父母と過ごす時間が少ない家族も増えているため、大人同士の会話や言葉の表現を聞くことも少なくなっています。

 

【語彙力を鍛える・伸ばす方法】

子供が育つ言語環境の激変に気づくことが重要です。
今の子供たちを取り巻く言語環境は、保護者世代とは全く異なっています。
大人との日常的な会話が減っていることもそうですが、
家庭で知識を広げるきっかけ自体が減ってきていると言えるのではないでしょうか。

例えば、壁掛けのカレンダーや時計、本や新聞などの多くがデジタル化され、
全てスマートフォン1つでまかなえるようになってしまったため、置いていない家庭が多いです。
保護者世代が言葉に興味を持つきっかけとなっていたものの大半が、
スマートフォンの中に収納されてしまうことで、今の子供たちは「きっかけ」を目にすることなく育っていきます。
子供たちは自分の言語環境が、保護者の育ってきた環境と違うことを知りません。
まずは、言語環境の変化に保護者が気づくことができると、子供たちの語彙力の向上につながっていくでしょう。

・家族でたくさん会話をする。自分を客観視する力を養う
家族で積極的に会話をすることも一つの方法です。
その際、お子さんの話を深堀りをするような質問を投げかけることがポイントです。
語彙の理解に加え、概念の理解に結びつきます。

例えば、子どもが学校から帰ってきたとき、「今日何があったの?」などと聞くとしますね。
その際、子どもからの返事をしっかり受け止めたうえで、「どう思った?」「なぜそうしたの?」など、追加の質問をして会話を重ねていきます。子どもたちは出来事を思い出し、言葉にして伝えようと一生懸命考えようとします。この過程は、言葉を理解して適切な言葉を使うための大きな学びになります。また、出来事を思い返すというのは、自分を客観視する力を育みます。

また、食事のときに大人が2人以上いると、子どもの語彙が増えるという研究結果も出ており、食事をするときは、できれば大人が2人以上いる環境を作ることがおすすめです。これは、大人同士の会話にはたくさんの言葉が登場するからであり、大人が子どもに向けて喋るときよりも大人同士の会話は難易度が高いため、大人の会話を聞くだけで語彙力を育むいい機会になっています。

・親も自分の気持ちを子どもたちに話してみる
親からも“自分の気持ち”を子どもたちに伝えることも大切です。子どもたちにとってのお手本は、親になることが多いです。
「こんなことがあって悲しかった」「あれは嬉しかった」など、親自身の気持ちを言葉にすることで、子どもたちも「自分の気持ちを話していいんだな」と学ぶことにつながります。子どもたちは、気持ちを言葉で伝えることに戸惑いがなくなり、自然にできるようになる傾向にあります。

・絵本や本から普段使わない言葉に出会う
語彙の習得に読書が有効であることは、多くの研究から明らかとされております。
さまざまな言葉や気持ちを表す言葉は、日常生活や会話の中だけでは出会うことができず、絵本や本などからの学びがとても大きいものです。

そんな絵本をお子さんに読み聞かせるときは、絵本の場面と自分たちの生活を結びつけて読んでみることがおすすめです。
例えば、けんかをする場面が出てきたら、「あのとき○○ちゃんもお友だちとけんかをしていたね」など、
実体験に結び付けてお話をしてみるのです。普段の会話で使わない言葉や出てこない話題も、絵本を介して使うことができます。

また、ひとりで本を読めるようになった際には、「どんな本だった?」「読んでみてどうだった?」など、感想を聞いてみるのもいいかもしれないですね。

 

【まとめ】

総じて、語彙力はコミュニケーションスキルと大きく関わってきます。
近年では、企業の新卒採用でもこのコミュニケーションスキル不足が目立つというお声も多く聞きます。
実際、どのように語彙力向上を図るのか、何に気づくことで早期改善に至ることができるのかなど、
なかなか判断がしにくい部分も多くあります。


弊社、株式会社NEQLIASには優秀なファシリテーターが多数在籍しております。
どこから改善するべきか、どんな行動を起こすことで語彙力向上へ繋げることができるのかなど、
簡単なご相談から受けてつけております。お気軽にお問合せ下さいませ。