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コラム2023年1月24日

リスキリングとリカレント教育の違い

近年、DX時代に適応する人材を育てるための手法として、リスキリングが注目されています。
「リスキリングのメリットって何?」「どのように実施すればよいの?」といった、
疑問を抱えている人事・管理担当の方も多いのではないでしょうか。

リスキリングについての知識が整理できれば、自社の課題に合った適切な実施が可能になると思います。
そこで今回の記事では、リスキリングの意味やメリット、導入する手順、効果的に実施するためのポイントなどを幅広く記載したいと思います。

 

【リスキリングとは?】

リスキリングは、職場における能力の再開発を指す単語です。
DX時代の到来が叫ばれている昨今、リスキリングは企業にとって欠かせないものとなっています。

 ・経済産業省によるリスキリングの定義

“新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること”

海外では既に浸透しつつある概念ではありますが、近年では日本国内でも注目されるようになり、政府も推進を呼びかけています。

 

【リカレント教育とは?】

現在の会社を休職もしくは退職してから、大学やビジネススクールなどの教育機関に通って勉強するなどのケースがリカレントです。
さらに、教育機関で新しいスキルを身につけたあとには、
一時的に休職していた会社に戻ったり、新しい会社に入ったりして働きます。
リカレント教育は、基本的に従業員が自分の意思でスキルを身につける学習を行うものですが、
リスキリングは会社が主導して従業員に行う教育でもあります。

 

【リスキリングとリカレント教育の違い】

リスキリングは「企業が戦略的に人材育成をおこなう」ことです。
リスキリングは、企業が事業戦略に合わせ、社員に新しいスキルや知識を身につけさせる人材教育のことをいいます。
これからの時代にイノベーション創出していくためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進が必須といわれています。

・経済産業省によるDX時代の人材政策

・リスキリング公的支援として、5年間で1兆円を投資(2022103日 岸田内閣総理大臣による国会所信表明演説)


以上のように、国もリスキリングを重点施策に置き、人材育成の取り組みについて議論を重ねています。
DXに対応できる人材を育成するためにも、リスキリングによる社員の再教育は企業として検討すべき内容の1つといえるでしょう。

一方リカレント教育は、社会人が継続的かつ自主的にスキルアップをおこなうための学びのことをいいます。
少子高齢化が進む日本では、働く期間の長期化が想定されています。
どの時代でも活躍できる人材であり続けるには、社会人になってからも新しいスキルを習得する学び直しが必要といえるでしょう。

さらに、労働人口の減少により、人手不足に悩む企業も増加の傾向にあります。
社員がリカレント教育で自主的にスキルアップをおこなうことで、年齢を重ねても活躍できる人材として継続雇用しやすくなります。
リカレント教育についても、厚生労働省が中心となって政策に取り組んでおり、国を挙げて社会人の継続的なスキルアップを支援しています。

 

【リスキリングに取り組む企業事例】

・株式会社三菱UFJ銀行

株式会社三菱UFJ銀行では、リスキリングと外部の専門スキルを持った人材採用に取り組んでいます。この2つのうち、とくに力を入れているのが社内でのリスキリングです。

銀行のビジネスを理解している社員自身がデジタルを活用できるようになることを目的に、三菱UFJ銀行は全行員を対象にデジタルリテラシーの教育をおこなっているのだ。指定の外部資格を取得できれば行内称号を付与し、条件を満たした社員には3年間で最大90万円を支給するなど、リスキリングへのモチベーションをアップさせるように工夫しています。

また、コア人材を対象とした専門スキル教育もあわせて実施している。ビジネス・テクノロジー・デザインの3つのスキルを身に付けて、DXをけん引できる人材育成をおこなっているのが特徴です。

 

・株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントでは、エンジニアの採用や育成を目的として、社外の人を対象とするアカデミーを発足しています。アカデミーでは3ヶ月で特定領域の技術を習得できるようにカリキュラムを組んでおり、無料で受講可能だそうです。

エンジニアの採用市場が激化しており、母数が増えないままでニーズばかりが増していることに危機感を感じていたことから、アカデミーをスタートさせたと言われています。2012年にもアカデミーをおこなっており、それを履修してから入社したエンジニアが、現在では要職に就いて活躍しています。社内でのリスキリングはもちろんだが、社外でも取り組みをおこなうことで優秀な人材を手に入れたり、業界全体の底上げをはかったりしていくことができるのです。 

社内でもリスキリングセンターを立ち上げ、エンジニアがキャリアアップやキャリアチェンジにつなげていけるように、高度な専門領域に至るまでサポートしているそうです。

 

【まとめ】

DXを始めとする様々なデジタル技術の革新により、企業には従業員に必要なスキルや知識を習得させる「リスキリング」の推進が求められています。
リスキリングを推進することで、採用コストの削減や業務効率化、従業員のキャリア形成など、企業側と従業員側の双方に様々なメリットが発生します。

DX推進にリスキリングを取り入れる場合、適切な計画を立てて手順通りに行うことが大切です。

弊社、株式会社NEQLIASでは、リスキリングにおいて必須条件と専門知識を持った優秀なファシリテーターが在籍しております。従業員が積極的に取り組める環境や仕組みを整備しながら、リスキリングを取り入れるのが大切です。

ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。