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コラム2024年6月7日

「アダプティブラーニング」を聞いたことはありますか?

皆様は「アダプティブラーニング」という言葉を耳にしたことありますでしょうか?

最近は少しずつではありますがご存じの方もいらっしゃるようです。

しかし、この言葉が意味する内容を理解している人はまだまだ多くないのかもしれません。

 

そこで今回の記事では、この「アダプティブラーニング」がどのような学習法であるのかや、
メリット・デメリットについてを書いていきたいと思います。

 

【アダプティブラーニングとは】

アダプティプラーニングとは、

“一人ひとりに最適な学習内容を提供して、より効率的に学習を進める方法”とされております。
このアダプティブラーニングは、教育業界でIT技術の活用進み注目されるようになった学習方法です。

文部科学省では以下の点からアダプティブラーニングの推進を唱えています。

 

・一人ひとりの状況に応じた、きめ細かな教育指導を促進する

・学習者一人ひとりの理解度や興味などを考慮した、学習活動の充実

・学習以外の指導を含めた、きめ細かな配慮

 

【注目される背景】

現在、AIといったICTをはじめとするさまざまな技術の高度化が急速に進んでいることはご存知の方が多いでしょう。
教育業界においても、教室に集まった学生に対して教員が一方的に講義を行う、従来の「一斉・一律」の形態から、教育ICTによって学生の一人ひとりの学習経過や成果がデータとして蓄積することができ、可視化され、このデータに基づき一人ひとりに最適化された形態への変化が求められています。

新型コロナウイルス感染症拡大による影響もあり、学生の通学が制限され授業のオンライン化が急速に進んだことをご存知の方も多いでしょう。コロナ以前のように教員やクラスメイトと直接会えないことによって、学生が感じる孤独感増幅や学習意欲低下、中途退学につながってしまうなどの課題が浮き彫りとなりました。

 

一方、学習管理システム(LMS)などの教育ICTツールの活用機会が増え、学習・教育データの蓄積が自然と進んだ一面もあります。つまり、これらのデータを学生個人の状況において客観的な把握ができ、最適なタイミングでより良い内容をフォローするために役立てることが可能となり、まさにアダプティブラーニングを実践しやすい環境になった、とも言えます。
実践できれば、学生の孤独感軽減、学習意欲維持向上、中途退学の予防などの効果を期待できます。

これまでよりきめ細かい学生フォローが求められる状況と、教育ICTツールへのデータ蓄積が進んだ状況との2つが合わさり、アダプティブラーニングの効果に注目と期待が集まっています。

 

【アダプティブラーニングを使う場面とは?】

実は、アクティブラーニングは教育の現場だけではなく、人事の領域でも活用されています。

 

・新人教育

新たに入社した社員のスキルや能力は、それぞれに異なります。新人教育といっても、新卒採用、異動、中途入社など、対象者に合わせた内容で研修計画を立てなければなりません。

 

アダプティブラーニングを導入すれば、対象者に合わせて教育プロセスを最適化することが可能です。対象者の経歴やスキル、知識に合わせたプログラミングが可能であり、従業員にとっては、自身に必要な学びが提供されるため、より主体的に取り組むことができます。

 

・タレントマネジメント

タレントマネジメントとは、社員それぞれの経歴・スキル・知識などを一元管理し、会社の人材配置、育成や教育に活用する方法をいいます。アダプティブラーニングを組み合わせることで、育成や教育といった部分で、社員それぞれに最適な学びを提供できます。自律的にキャリアを広げてもらう際にも効果的です。

 

 

【アダプティブラーニングのメリット・デメリット】

ここでは、アダプティブラーニングのメリット、デメリットを紹介します。導入を検討する際のご参考にしてみてください。

 

・学習者のメリット

アダプティブラーニングは、学習者の習熟度に合わせて内容が調整されるため、より効率的に学べる点がメリットとして挙げられます。

 

また、内容についていけない、同じ研修を受けたものの受講者によって理解度や身に付いたスキルにばらつきがある、といった事態を避けることができ、指導者の力量や相性に左右されることなく、一定の学習効果を得られることが学習者にとってのメリットです。

 

・学習者のデメリット

アダプティブラーニングは、分析データに基づいた学習プログラムのため、知識の習得や座学で効果を発揮するものの、実践的な内容には向いていない点がデメリットです。営業やディスカッションなどの対人スキルやコミュニケーション力の向上、ものづくりなどの技術習得には向いていません。

 

【まとめ】

多様性がより尊重されつつあるこの時代においては、一人ひとりの学習者の性質に目を向けた学習法が、非常に重要な取り組みとなりつつあります。
また、今後、アダプティブラーニングの活用は日本中、そして世界中で広がっていくことが予想されており、政府もそのために取り組みを進めています。
学習者の個性や特質を活かし、さらなる成長を促していくためにも、アダプティブラーニングへの理解を一層深めていきましょう。

弊社、株式会社NEQLIASには優秀なファシリテーターが数多く在籍しております。アダプティブラーニングを導入するための“体制”を整える研修プログラムや、より効果的な成果へと繋げるための独自のプログラムを展開しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。