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コラム2023年1月13日

非認知スキルの重要性

最近、学校や保育の場で注目されるようになってきている「非認知能力」は聞いたことがあるでしょうか。
「非認知能力」は協調性、忍耐力、計画性、自制心、コミュニケーションなど、
数値に表すことができない「生きていく上で必要不可欠」な能力です。

具体的に、「非認知能力」とはどのような能力なのでしょうか?
認知能力との違いや種類などを記載していきます。

 

【非認知能力とは】

非認知能力はIQや学力テストなど数値化できる認知能力とは異なり、
数値化はできないものの、生きていく上で欠かせない能力を指します。

しかし近年、数値化できない「非認知能力」を幼少期から学童期までに伸ばすことが強く推奨されるようになっています。
子どもたちの将来や人生を豊かにするといわれている「非認知能力」は、さまざまな種類があるのが特徴です。

 

・代表例一覧
問題解決力= 自ら問題を発見・解決する能力

意欲   = やる気、集中力

忍耐力    = 粘り強く頑張れる能力

自制心    = 我慢する能力、精神力

創造性    = クリエイティビティ、工夫をする能力

コミュニケーション能力   = リーダーシップ、思いやり、協調性

対応力    = 失敗から学ぶ能力、楽観性、応用する能力

主体性    = 自分の意志で行動する姿勢、遂行する能力

 

・非認知能力と認知能力の違い

非認知能力とは、目標に向かうために努力する力や意欲など、
数字では測れない能力のことです。

知識や記憶力、判断力、読み書きなどの知的能力を指す認知能力は、
知能指数(IQ)で表すことができます。
一方の非認知能力は、根気強さや注意深さ、意欲など、感情や心の働きに関する能力を意味しており、
心の知能指数「EQEmotional Intelligence Quotient)」とも言われたりします。

【「非認知能力」が注目されはじめた背景】
非認知能力が注目され始めたのは、諸説ありますがノーベル経済学賞を受賞したアメリカのジェームズ・ヘックマン教授の本がきっかけと言われています。

著書『幼児教育の経済学』のなかで、幼少期に非認知能力を育む幼児教育の重要性を訴えたのです。

1960年代にはじまった低所得のアフリカ系アメリカ人の未就学児童を対象にした教育プログラム「ベリー幼稚園プログラム」の調査結果も大きな影響がありました。

40年にわたって追跡調査をした結果、大人になってから成功する一因に、子どもの頃に培った意欲や自制心などの非認知能力が関係していることがわかりました。

国際化が進み、社会が多様化するなか、「非認知能力」がこの時代を生き抜くうえで重要だと日本でも注目されるようになってきたのです。

 

・非認知能力の重要性
今日まで日本で行われてきた学力を上げるための詰め込み教育ではなく、
生きる力を身につけさせるための「自分で考えさせる力」「感情をコントロールする力」「仲間と意見交換しながら、物事を進めていく力」など、
非認知能力を鍛える重要性は広く認識されるようになってきました。

 

【非認知能力は認知能力(学力)の土台にも】

認知能力よりも、まずベースになるのは非認知能力です。
非認知能力が大事にされると、知的なことへの興味・関心も育っていくわけで、
非認知能力は認知能力へとつながっているのです。

非認知能力を抜きに、早くから読み書きができたり、読み書きという目に見える成果だけを追い求めると、
将来的に意欲が湧かなかったりということが起きるわけです。
非認知能力を身につけたことの結果は後になって表れることから「あと伸びする力」とも呼ばれています。 

親たちを対象にしたある調査からは、幼児期に遊び込む経験の多かった子のほうが小学校以降、
「学びに向かう力」が高いとも言われています。
「学びに向かう力」とは非認知的能力・社会情動的スキルのことで、
好奇心・協調性・自己統制・自己主張・がんばる力などに関係する力を指します。

遊び込む経験を多くしてきた子のほうが、一斉に何かをさせられた子達よりも認知力、
つまり国語力や語彙力も高いのです。語彙力はすべての学力のベースになる力ですね。
目に見えない「遊び込む」という経験が、目に見える認知能力につながっていくとも言えるのです。

 

【大人になってからも鍛えられる「非認知能力」】
非認知能力を伸ばすためには、6歳までの教育が重要といわれています。
しかし大人になってからでも非認知能力を伸ばせます。
子どもより成長速度は落ちてしまいますが、非認知能力を習得し続けるのは可能なのです。

・ビジネスパーソンが非認知能力を鍛える方法

ビジネスパーソンが非認知能力を伸ばしていくためには、どんな方法がよいでしょうか。
下記の点から見ていきましょう。

・①趣味の延長により計画・記録・達成度を管理し、自制心を鍛える

心理学の分野では、自制心を高めるために有効なのは「計画・記録・達成度の管理」「繰り返し継続的に行う」などとされています。

ウォーキングを例にすると、
ウォーキングを始めようと「計画」
実際行い、歩数や時間を「記録」
スピードや歩数の目標を決め「達成度を管理」
これを繰り返し行うと、自制心が鍛えられます。

・②仕事以外の話題でコミュニケーション能力を高める

周囲と協調しながら行うビジネスは、より円滑に進みます。そのためにも、下記を心掛けましょう。

職場の同僚と仕事以外の会話をして親しくなる

業務本来の目的を共有し、衝突を防ぐ

個人としてのコミュニケーション能力も伸び、ビジネスも成功しやすくなるといった効果があります。

 

【企業が非認知能力の高い人物を採用するべき理由】
これまでの採用では、学歴や学力などが重視されていました。
しかし人生100年時代と呼ばれる現在、高い非認知能力を持つ人材が必要となっています。何歳になっても積極的に学ぼうという意欲のある人が求められているのです。

中高年になっても怠惰な気持ちを持たないため、若い頃から学習する習慣を身につけるとよいでしょう。

 

【まとめ】

今注目を集めている非認知能力は、大人になっても身につけられるのか、
なぜ重視されているのかなど、気になる点をまとめて記載しました。
変化の激しい時代を生き抜くためには、前例のない事象に対しても粘り強く仲間と共同して取り組み、
成果を上げていく必要があります。
子どもだけでなく、今社会人である人々も日頃の心がけ次第で非認知能力を高められます。


弊社、株式会社NEQLIASでもこの「非認知能力」を高めるための研修プログラムを行なっております。
現在も企業様のサポートをさせていただいたりと、積極的な企業様も多いです。
まずはどのようなものか、興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。